昔は赤ちゃんにスキンケアなんて必要ないという考えが強かったですが、今は皮膚が薄く刺激に敏感でバリア機能の未熟な赤ちゃんの肌はとてもデリケートであるという認識が高まり、ベビースキンケアの重要性が注目されてきています。
これはあくまでも勝手な憶測ですが、結局メーカーは客の声に耳を傾けてより喜んでもらえる商品を作ろうとします。
大人であれば「このボディソープは泡立ちが悪いから嫌!」とか「もっといい香りがするボディソープを使いたい」とか「これで洗ったら痒くなる」といった声を聴くことによって製品を改良したりして色々な商品が作られていきます。
一方で赤ちゃんの場合は話さないので赤ちゃんからの要望というものは上がってこないわけです。大人が赤ちゃんの代わりに声を挙げればもちろんメーカーもそれに伴って製品開発すると思いますが、大人の人も赤ちゃんのお肌の事とか詳しくありませんし、赤ちゃん用石鹸として売られているものがあれば、それで十分なんだろうと思い特に疑問にも思いません。
だからこそ、近年までベビースキンケア業界というのはあまり発達してこなかったのだと思います。
でも今は違います。情報社会と言われる社会なので、赤ちゃんのお肌についての知識を学んだり、成分について調べたりが簡単にできてしまいます。
赤ちゃん自体が声を挙げなくも、大人が赤ちゃんの肌にこんな成分入っていていいの?と疑問を抱くことができる環境が整っています。
話しが長くなりましたが、そんなこんなでベビースキンケアに注目が集まってきて、ベビーソープもちゃんと選ぶ時代になりましたが「ベビーソープ選びが大切」という認識はあってもベビースキンケアの基礎知識をちゃんと身に付けている方は多くありません。
なので、とても低刺激で赤ちゃんのスキンケアに最適なベビーソープを選ばれているとしても、使い方やその後のケアに間違いがあって肌トラブルにつながっている可能性もあります。
使うベビーソープも大切ですが、使い方、ベビーソープはあくまでもお肌を清潔にするための製品なのでその後は乾燥対策としての保湿ケアが重要となり、ベビーローション選びも大切となります。ベビーローションを塗るタイミングも重要ですね。
選び方・使い方・タイミングなど全てを含めてスキンケアなので良いものを買ったのであれば、ちゃんと使い方にもこだわりましょう。
ベビーソープのすすぎ残しが肌荒れを招く
よくベビーソープの肌への優しさを表現する際に「低刺激」という言葉が出てきます。
ですが「低刺激」は「無刺激」ではありません。
刺激は少ないけれど、刺激が無いわけではないということをまず知っておきましょう。
そのため、赤ちゃんの全身を洗う際に使用するベビーソープはいくら低刺激なものを使っているとしても使った後はキレイに洗い流す必要があります。
「いやいや、ちゃんと洗い流してるし!」
そうであれば、何も問題ありませんが、赤ちゃんって手首部分とか肘部分とかに「くびれ」があることも多いです。
ボンレスハムとか輪ゴムといった表現をされることも多いですが、そういったクビレ部分には汚れが溜まりやすいのでしっかりとクビレの部分も洗ってあげることが大切ですが、逆にその部分はすすぎ残しが起こりやすくなります。
肉と肉の間に挟まれている部分なので洗いにくいですが、しっかりとベビーソープを使って洗い、十分すぎるほど洗い流してあげましょう。
いくら低刺激とされるベビーソープであっても、肌の上に残ると肌への刺激となったり、雑菌の繁殖につながったりなど肌トラブルの元となります。
汗っかきな赤ちゃんはクビレ部分に汗が溜まりやすく汗疹(あせも)になったり、かぶれたりなど起こりやすいのでくびれ部分の洗浄はスキンケアの観点からいうと必須と言えます。
すすぎ残しが起こりやすい部位
ベビーソープの流し残しがないよう、流し残しの起こりやすい部位を把握して意識してすすいであげるようにしましょう。
【流し残しが起こりやすい部位】
・耳や耳の裏
・首のまわり
・脇の下
・おへそ
・肘(ひじ)や膝(ひざ)
・腕や足にできたくびれ部分
・おしりの割れ目、性器
沐浴であっても、沐浴を卒業して通常の入浴になったとしても、しっかりとすすぎ残しが起こりやすい箇所を意識してベビーソープが肌に残らないように、洗い流してあげましょう。
ベビースキンケアの基本は「清潔」と「保湿」です。
清潔を担当するのがベビーソープを使ったお肌の洗浄ですが、ベビーソープ選びから、正しい沐浴法・入浴法(洗い方・すすぎ)、タオルドライ(肌に残った水分を拭き取る)という一連の流れまでが「肌を清潔にするための洗うケア」なので、良いベビーソープを選んだからと安心せず、正しい洗うケアを行ってあげましょう。