ベビーソープが薄毛や抜け毛予防の効果があるという噂が広まっているようです。
リアルに薄毛や抜け毛で悩んでいる大人の方にとってはまるで救いのようなお話しですが、実際のところベビーソープに薄毛や抜け毛予防の効果はあるのでしょうか?
ベビーソープに薄毛・抜け毛予防効果はありません
大切なことなので最初に結論をお伝えしておきますとベビーソープに薄毛や抜け毛を予防する効果はありません。
それなのにどうしてベビーソープに薄毛や抜け毛予防の効果があるという話が広まっているのかというと、ベビーソープは肌に優しい⇒頭皮にもやさしい⇒頭皮をやさしく洗うことができるので薄毛・抜け毛予防効果があるといった感じで広まったようです。
ベビーソープに薄毛や抜け毛予防効果はないと言いましたが、もしベビーソープに育毛成分とされるセンブリや高麗人参由来のエキスなどが配合されていれば、多少はあるとも言えるかもしれませんが、そういった育毛効果を求めるのであれば、大人向けのシャンプーの方が断然多く配合されています。
そういった育毛効果をシャンプーに求めるのであれば、ベビーソープではなく育毛シャンプーを使った方が効率的であり、効果的とも言えるでしょう。
薄毛・抜け毛にベビーソープは役立たず?
ではベビーソープは薄毛や抜け毛予防に全く役立たないのかというと、そうとは言い切れません。薄毛や抜け毛を予防する効果はありませんが、役には立つ可能性があります。
というのも、薄毛や抜け毛の原因は様々だからです。
AGAというつむじハゲやM字ハゲの原因として最も多いとされる脱毛症の場合は男性ホルモンが原因となっているので、ベビーソープを使っても何の対策にもならないでしょう。
他にも薄毛や抜け毛の原因は様々で、栄養不足、ストレス、睡眠不足、血行不良など様々な要因が絡まって起こります。
薄毛や抜け毛の原因につながることとして、シャンプーの洗浄力や刺激が強すぎるということも考えられますが、その場合は低刺激なベビーソープに変えることでもしかすると薄毛や抜け毛の予防に役立つかもしれません。
これって子供に使っていたベビーソープを別のものに買い替えたら乳児湿疹などの肌トラブルが改善されたというケースと同じパターンなのです。
どういうことかというと、それまで使っていた洗浄剤による刺激や洗浄力が原因で肌トラブルや抜け毛などが起こっている場合には原因となっている洗浄剤を変えることで原因がなくなり、改善されるというパターンです。
結局のところ、何でもそうですが、根本解決や予防を行うには原因を取り除く他ありません。
原因がホルモンやストレス、栄養不足などスキンケアと全く関係のない部分にある際には、シャンプーをベビーソープに変えたところで全く意味を成しませんが、シャンプーに抜け毛や薄毛の原因がある場合にはベビーソープに変えることで改善の余地があるということです。
今一度予防と治療の違いを理解しましょう
例えば、肩こりがひどくなると頭痛が起こるケースがありますが、肩こりによる頭痛をスーっと抑えてくれる薬としてロキソニンなど鎮痛剤があります。
飲めば確かに頭痛が解消されますが、ロキソニンは肩こりの緩和効果もあるようですが、肩こり悪化の原因そのものを取り除いたわけではないので、そのうちまた肩こりがひどくなり、いずれまた頭痛が起きます。
肩こりからの頭痛を予防するには肩こりを悪化させないことが大切でそのためにはマッサージをしたり、運動したり、姿勢の矯正を行ったりなどの改善が必要となります。
この例でいうところのロキソニンが治療でマッサージや運動、姿勢の矯正が予防になります。
皮膚トラブルの例を挙げると、
何かしらの乳児湿疹の症状が現れた場合、小児科や皮膚科に行くと塗り薬をもらうことと思います。
だいたい、抗炎症効果や痒みや痛みを抑えてくれる薬になるわけですが、湿疹や痒み、かぶれといった症状を改善してくれます。
ただし、この場合も症状は改善してくれますが、乳児湿疹が起こった原因そのものを治したわけではなく、原因が放置されている限りはなんども乳児湿疹が起こり得ます。
例えば、肌が乾燥して痒みが生じたり、肌荒れが起こった場合などいくら薬で痒みを抑え、肌荒れを抑えても、乾燥という原因を放置している限りは何度も繰り返します。
肌が乾燥している原因も様々ですが、肌の乾燥対策を得意としているのがまさにスキンケアなので、乾燥原因をスキンケアでカバーすることは比較的簡単です。
要するに洗い過ぎず、保湿ケアを行うということをすれば良いわけです。
洗い過ぎを改善するにはベビーソープの見直しが必要になりますし、保湿ケアといってもベビーローションに使われている成分次第では、成分そのものがデリケートな子供の肌の負担となり、乾燥ではない刺激という原因によって肌トラブルが起こる場合があるため、ベビーローションの見直しも必要になるでしょう。
以上のように、原因を把握し、原因を取り除くことが予防には欠かせないわけですが、原因を把握するというのは簡単ではありません。
原因が1つとも限らず、色々な原因が重なって引き起こされていることも考えられますので、薄毛や抜け毛でお悩みの場合はまず専門の医療機関を受診し、原因がなんなのか判断してもらうことも大切です。
もし薄毛や抜け毛の原因が脂漏性皮膚炎からきているとしたら、脂漏性皮膚炎の原因はマラセチア真菌というカビの一種の増殖と考えられており、マラセチア真菌対策とマラセチア真菌が増えてしまった原因の解消というアプローチをしなければなりません。
ベビーソープが薄毛や抜け毛に効果がある!というのはダイエットなどによく見られる、トマトを食べれば痩せる!といった内容と同じレベルで、何も考えずシャンプーをベビーソープに変えたところで薄毛や抜け毛が改善されるはずありません。
トマトに含まれる成分がダイエット効果があるのは確かなのでしょうが、トマトばっかり3000キロカロリー毎日食べていれば、身体を壊しますし、カロリーオーバーで太ります。
ダイエットにおいてはダイエットの仕組みを知ることが大事なのと同じ様に、薄毛や抜け毛をどうにかしたいと考えるのであれば、やみくもに情報を鵜呑みにするのではなく、自分自身の薄毛や抜け毛の原因は何なのか、それを突き止めることから始めることが大事です。