暑い夏が来れば、海やプールなど水場へ出かけることが多くなります。
親は子どもに細心の注意を払いますが、実は水場でなくとも溺れてしまう乾燥溺死というものがあるようです。
乾燥溺死について知っておいた方が良さそうですね。
知らないと怖い乾燥溺死って何?
例えばプールや海に出かけていて、溺れて溺死する場合のほとんどは湿性溺死と呼ばれています。
湿性溺死は肺に水が入り、呼吸ができなくなる症状です。
一方乾燥溺死とは、水遊びなどをしていて水を誤飲した時に器官や口頭が刺激を感じて、喉が塞がったりけいれんを起こす症状のことです。
喉がふさがれてしまうと低酸素状態を起こし、やがては呼吸困難になり死亡します。
ありえないと思いがちですが、溺死のうち1%~2%くらいは乾燥溺死によるものだそうです。
特に日本は湯船につかる文化のある国ですので、起こってもおかしくないでしょう。
乾燥溺死が起きた時の子どもはどうなる?
乾燥溺死はその場ではなく、1時間くらい経った後に気づいたらベッドで亡くなっていたというケースもあったそうです。
乾燥溺死が起きた時のサインと症状を知っておきましょう。
乾燥溺死が起きた時のサイン
水を使って遊ぶときは、子どもがこのような様子になっていないかチェックしてください。
・むせていないか
・急な過度の眠気
・いちじるしく疲労している
赤ちゃんや小さな子どもだと急に眠いと言い出しても、水遊びで疲れたのかと思ってしまいがちです。
水を飲んだかどうかはその場にいないと分からないので、目を離さないようにしたいですね。
乾燥溺死で見られる症状
息が止まった時の症状をいざという時に覚えておきましょう。
・泡を吹く
・けいれんを起こす
・呼吸困難
見た目ですぐにわかる症状ですので、水遊びが終わってからもしばらくは様子を見た方がよさそうですね。
応急処置を行えば90%助かる
乾燥溺死は応急処置を行えば、90%助かると言われています。
でも緊急の時に判断できるでしょうか。
■心臓が止まった人がいた場合心臓マッサージや人工呼吸ができると思いますか?
できる35.6%%
できない56.7%
参照元:https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/yoron/social/pdf/140422.pdf
出来ない人の方が残念ながら多く、一番多かったのはやりかたが分からないの57.4%でした。
救命措置は心臓マッサージや人工呼吸、またはAEDによるものがあります。
心臓が止まっている人には、とりあえず心臓マッサージだけを行えば効果があるので、それだけでもやり方を覚えておきましょう。
1歳未満の子どもは、乳首から指1本分下に下がった部分を、胸が3分の1くらい凹む力で押します。
1歳から8歳未満は、胸骨の下半分を同じように3分の1凹む力で押しましょう。
乾燥溺死を防ぐ対処法や予防法はあるの?
乾燥溺死を予防するためには、まず少しの水があれば子どもは溺れるという知識を念頭に置くことが大切です。
また以下のようなことに気を付ければ、何か起きた時に対処が素早くできます。
・水遊びの時は目を離さない
・プールの後はすぐ横にさせない
・心臓マッサージの仕方を覚えておく
・咳など呼吸器疾患がある時に水遊びさせない
小さな子どもであれば、水遊びをしている様子を見ていることは当たり前でしょう。
ただしすぐに眠いといった時には、しっかり様子を見ましょう。
水を扱う場面では気を付けよう
水を扱う場面は非常に多いです。
外出先のプールや海など外だけではなく、家庭の中でも起きることです。
例えば食事や水分補給だって誤飲の危険性はありますし、お風呂や小さな家用のプールなども十分考えられます。
水を扱う場面では、ママが気を抜かないで様子を見ることが大切です。
必要以上に怖がる心配はありませんが、子どもの様子をチェックしておきましょう。